9.5 ランダムな順番で復習することで暗記効率が8%アップ
更新日 2021年5月23日
ランダムな順番で覚えると効率が上がる
イギリスのウェールズ大学でこんな実験がされました。
大学生が9つの建物の名前を、①固定の順番、②ランダムな順番の二通りのやり方で覚え、どちらが正解率が高かったかを検証する。
どちらも5回見て覚えますが、
①は5回とも同じ順番で9つの建物が表示され
②は毎回ランダムな順番で9つの建物が表示されます。
①と②とどちらの方が記憶に残ったと思いますか?
結果としては、②のランダムな順番で覚えた方が正解率が8%高かったです。
8%の違いは小さな違いに思うかもしれませんが、例えば英単語を2000語覚えるとしたら、8%でも160語の差がでます。
少しでも効率的に暗記するためには大きな違いです。
なぜランダムな順番だと正解率が上がるか?
イギリスのワーウィック大学で、54人の参加者が1番から6番まである歌を正しい順番に並び替える、という実験を行いました。
結果としては最初の1番と、最後の6番は正解率が高く、真ん中の2~5番は正解率が低いという結果がでました。
つまり最初と最後は印象に残るが、真ん中は印象に残らないということです。
もし英単語帳を覚えていて、最初と最後のページの単語が印象に残っているとしたら、それも同じことだと思います。
だとすればランダムな順番で勉強することで、印象に残りにくい真ん中も記憶に定着しやすくなるのかもしれません。
また次に何が来るか分からない緊張感やドキドキ感が集中力を上げるのかもしれません。
初学時は順に、その後はたまにランダム順で
初めて英単語帳や漢字を覚えるとき、数学の問題集などを解くときは、難易度や体系的な理解からして頭からやった方がいいと思います。
ですが復習するときは、たまにはランダムな順番で覚えるのもオススメです。
例えば1⇒11⇒21のように問題番号を飛ばして解く、後ろのページから解いてみる、パッと開いたところの問題を解くのもいいと思います。
気分転換も兼ねて、たまに復習の順番を変えてみてはいかがでしょうか?
本コラムのまとめ
- 固定の順番ではなく、ランダムな順番で覚えると正解率が上がることが実験で証明された。
- ずっと同じ順番で覚えていると最初と最後が印象に残ってしまい、真ん中が覚えにくくなる。
- 初学時は理解や難易度からして、前から順番に勉強するが、復習時はランダムな順番で勉強すると効率が上がる。